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是正勧告とは臨検監督とは遡及支払とは
1.是正勧告とは
労働基準監督官が事業所へ臨検監督を行い、「法令違反の事実がある」と判断した場合に文書で改善を求める行為です。なお「法令違反ではないが改善が必要」と判断した事項については「指導票」という文書が渡されます。

是正勧告書には違反している法律の条項とその内容、是正を完了すべき期日が書かれてます。
是正勧告書を渡されてうろたえる事業主の方は多いです。もちろん法律違反を指摘されたのですから、真摯な気持ちで対応することが大切です。
しかし、必要以上にあたふたしてその場限りの対応をしても本当の解決にはなりませんので、指摘された法令違反の事実が本当にあるのかどうかの確認から始める事が必要です。

そもそも是正勧告にはどの程度の法的な効力があるのでしょうか。

是正勧告は「行政指導」であると考えられています。それでは「行政指導」とは何か
【行政手続法32条1項】
行政指導はあくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるべきものである
【行政手続法32条2項】
行政指導に携わるものは、相手が指導に従わなかったことを理由として不利益な取扱いをしてはならない

つまり、是正勧告そのものには法的な強制力はないといえるのです。よって、法令違反がないことが説明できるのであれば、反論書などで説明をすることで指導には応じないという選択肢もありうるということになります。
なお、労働基準監督官には「司法警察官」としての権限があり、法違反の内容や事業主の態度によっては送検されることもありますが、是正勧告に従わなかったことが直接の送検の理由にはならないことになります。

しかし、実際には事業所の帳簿類や安全管理体制を確認した上での是正勧告ですので、事実と全く異なるということは少ないと思われます。是正勧告を渡された場合には、冷静かつ速やかに真摯な態度で対応することが大切です。

2.臨検監督とは
臨検監督とは、労働基準監督官の事業所への立入り調査のことで、労働基準法などの法令違反の発見と違反事項を是正させることを目的としています。
臨検には「定期監督」と「申告監督」の2つがあります。
「定期監督」とは
労働基準監督署がその年度の労働行政方針に基づいて、管内の事業上を選んで定期的に行われるものです。そのほか、定期監督後の是正状態を確認する「再監督」、是正を行わない事業所に行う「司法警察監督」があります。

「申告監督」とは
労働者からの労働基準法違反等の申告によりおこなわれるものです。申告監督については、日時を指定して監督署への出頭を求めるケースが多いようです。なお、申告監督の場合には、その相手と後日民事上の争いになることも考えられますので、書類等の提出が今後の紛争の際に影響しないかどうかを確認することも必要です。

【労働基準法101条】 
労働基準監督官は、事業場、寄宿舎その他の附属建設物に臨検し、帳簿及び書類の提出を求め、又は使用者若しくは労働者に対して尋問を行うことができる。

【労働基準法102条】
労働基準監督官は、この法律違反の罪について、刑事訴訟法に規定する司法警察官の職務を行う。

また臨検監督に対し、拒否・妨害・忌避・虚偽の陳述などを行うと労基法120条により罰金が科せられる場合があります。

3.遡及支払とは
残業代の未払いなどで「○年○月から○年○月までに支払っていなかった割増賃金を支払うこと」といった内容の是正勧告がなされることがあります。
いわゆる遡及支払の是正勧告です。場合によっては「2年間遡って支払え」ということもあります。

使用者、とりわけ中小事業者にとっては大変な問題ですが、法違反の事実を認めざるをえないのであれば、真摯に受け止めるしかありません。しかし、支払いができない場合は送検されてしまうのでしょうか。

1の「是正勧告とは」でも説明しましたが、是正勧告とは「行政指導」であってあくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるべきものであるとされています。つまり法的な強制力はないのです。
結局、送検されるかどうかは、是正に従ったかどうかではなく、その事案の重大さや悪質度によるものなのです。

2年分の支払いが不可能な状況の場合、はたして会社を倒産に追い込み、雇用の機会を失わせてまで厳格に是正を求めるでしょうか。
このような場合、できる限りの支払いと労働者への十分な説明と理解、そして将来へ向かっての改善を行うことで監督官の理解を求めることもありうるでしょう。

実際の是正勧告では「○○円支払いなさい」という具体的な金額記載は基本的にありません。
あくまでも「法律に従って算出された残業時間と計算方法によって決定し、支払いなさい」ということなのです。
よって、タイムカードによる打刻が残業時間管理として適正だったのか、実態としての残業はどの程度であったのかを確認しながら適正に処理することが必要ということです。

ところでかつての旧労働省の通達では下記のようなものがありました。
「既に発生した法違反にかかる労働者の不払い賃金等の金銭債権の確保については、本来、監督機関の権限に属する事項ではなく、労使間の自発的な協議等民事的な手段により解決されるべきものである。
遡及是正の勧告の対象とする事案は、賃金不払い事件として立件するに足りる客観的な確証が得られたものに限るべきであり、支払に係る労働日数、労働時間数、金額等を特定し得ないものについては、これを行うべきではない」しかしこれはあくまでも労働基準監督署としての「立場」について定められたものにすぎませんので、これをもって支払なくとも大丈夫だ、などと判断することはできません。

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