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残業代が未払いであるとして労働者が会社に請求するケースが増加しています。
理由はいろいろですが下記のような理由があります。
»»情報化により様々な知識が手に入りやすくなったこと
»»権利意識の強まり
»»社会の不安定化による収入確保
»»終身雇用の崩壊、転職の一般化により労使間の家族意識の希薄化
またこれらに加え、残業代請求に力を入れて活動する弁護士の出現や、合同労組(ユニオン)への加入の増加も未払い残業トラブル増加の背景にはあるようです。

残業代トラブルを避けるには?
1.残業をさせない
2.残業をさせた場合は割増賃金を適切に払う
この2つを行えば基本的にトラブルになることはありません。しかし、実際には「これは残業にあたるのか?」というグレーな場面が多く存在することから、残業トラブルは発生するのです。
当ホームページでは
1.残業になるケース、ならないケース
2.残業代の払い方○と×
という2つのテーマで残業代問題を解説していきます。
1.残業になるケース、ならないケース
| 残業とは労働時間の定義労働時間の管理は誰が行うのか自分の意思で残業
残業とは
そもそも残業とは何かというと、「所定」の労働時間を「超えて労働」することです。

(例)A社 9:00〜17:00(昼休憩60分) 休日は土・日という会社では
17:00を越えて働いた時間が「残業」となります。
そして、残業は次の二つに区分されます。
1*法定内残業
労働基準法で決められている「1日8時間、週40時間」を越えない残業のこと。
A社の場合は17:00〜18:00までがこれにあたります。この間は労基法による25%の割増賃金は必要ありませんが、1時間分賃金×100%の時間外手当が必要になります。

2*時間外労働
労基法で決められている「1日8時間、週40時間」を越える残業のこと。
A社の場合は18:00以降がこれにあたります。18:00〜は労基法による25%の割増賃金が必要となり、1時間分賃金×○時間×125%の時間外手当が必要になります。※割増率の詳細ついては2.で解説 

労働時間の定義
残業代トラブルで一番問題になるのがそもそも「労働時間とはなにか」という判断です。
労働時間を法的に考えると次のようになります。
★拘束時間から休憩時間を除いた「実働時間」のこと
★実働時間とは、労働者が現実に労働に従事している時間だけでなく、使用者の指揮命令下におかれている時間をいう。客待ちなどの「手待時間」も含まれる

この使用者の指揮命令下におかれているというところが大変重要なポイントになりますが、必ずしも直接的な命令だけではなく、 間接的あるいは黙示的な指揮命令があれば労働時間となってしまいます。問題となるケースをいくつか見てみます。
○ケース1 始業前の朝礼・点呼・引継ぎ
参加が実質的に義務である場合には労働時間となります。

○ケース2 作業着への着替え
作業着へ着替えることが業務上の義務である場合には労働時間となります。

○ケース3 準備体操・掃除
義務ではなく自由参加であれば労働時間にはなりません。
ただし、自由参加といいながら参加しないと賃金や評価などで不利益が生じる場合には実質的に強制参加と判断される可能性が高いです。

○ケース4 昼休憩中の電話番・来客対応
完全に労働から解放されず、電話番や来客対応をせざるを得ない状況であれば、休憩時間ではなく手待ち時間(=労働時間)となります。

○ケース5 研修・教育訓練
義務ではなく自由参加であれば労働時間にはなりません。ただし、自由参加といいながら参加しないと賃金や評価で不利益が生じる場合には実質的に強制参加と判断される可能性が高いです。

○ケース6 出張のための移動時間
原則として労働時間にはなりません。ただし、物品などを持ち運び、監視する必要がある場合には労働時間となります。

○ケース7 自宅への持ち帰り残業
本人の意思で持ち帰った場合は労働時間とはなりません。しかし、会社がこれを黙認している場合や持ち帰らなければ明らかにこなせない業務量である場合などは黙示的な指揮命令があったと判断される可能性があります。

○ケース8 寮から会社への通勤バス送迎
通常、通勤であって労働時間ではないと判断されます。ただし、会社から現場へ向かう場合などは労働時間される可能性が高いです。

○ケース9 健康診断
定期健診など一般的な健康診断は労働時間にはなりません。しかし、有害業務の従事者へ行わせる特定検診などは業務に関連するため労働時間となります。

労働時間の管理は誰が行うのか
「うちの会社はタイムカードを使っているが、会社に入った時間と出た時間が記録しているだけだ。実際は終業後におしゃべりをしたあとでタイムカードを打刻しているのだからこれを残業とされるのは納得がいかない」などという話をよくされます。
確かに「タイムカードの打刻 = 労働時間」とは限りません。しかし、実際の紛争解決の場面ではタイムカードの記録が重視されます。
なぜなら
「労働基準法において労働時間・休日などのさまざまな規定を設けていることから、労働時間の管理は事業主の義務であることは明らかである」とされています。このことからも、タイムカードの打刻が労働時間ではないと主張するのであれば「実際の労働時間を証明する記録」をもってこれを証明しなければならないということになります。タイムカードの記録をくつがえす証拠がない場合にはタイムカードの記録が労働時間であると推定されてしまうのです。
このように考えると、事業主としてはタイムカードの打刻記録を、始業・終業の実態と合うような方法を考えざるを得ないということになります。
また、就業時間中の私的行為や遅刻早退についても曖昧にせず、より適正な就業時間の把握することが必要になります。
自分の意思で残業
会社は何も命令していないのに、労働者みずからが残業するということはよくあります。会社としてなんら命令をしていない残業にまで残業代を払う義務があるのでしょうか。
「本人のミスが原因である残業」または「今する必要性がないであろう残業」も少なくないと思います。
残業する必要がなく、完全に自分の意思のみで残業しているといえる場合には、指揮命令があるとはいえないので労働時間ではない、つまり残業ではないといえるでしょう。
しかし、
純粋な私的行為をしている場合などは別ですが、業務にまったく必要のない残業と言えるケースというのは実際には少ないと思われます。
また、このような自分の意思による残業場合であっても、あえて残業を止めることをせずに放置または黙認していた場合には「黙示的な指揮命令があったもの」として労働時間と判断されるとこも十分にあります。
そこで、許可をされた場合を除き残業を禁止するという残業許可制度を設けることもひとつの方法となります。
しかし、残業許可制度があるから完全とは言えません。
いくら許可制があるとはいっても、通常の所定労働時間にこなすことができない業務量を与えておきながら何らの措置をとることなく残業も認めないとなると、
この制度自体が「残業から逃れるためのものであり無効」と判断されることもありえますので注意が必要です。
結局、不要な残業をなくすためには、残業の許可制を設けるなどをした上で時間管理を適切に行うこと、そして残業をせずにしなくてもよい労働時間に見合った業務量を与え、適切な指導教育を行うことが必要になります。

2.残業代の払い方○と×
残業代の対象となる賃金割増賃金の時間単価割増率基本給や手当に含まれた残業代は
賃金制度を見直す際の注意相互の合意による不支給
残業代の対象となる賃金
残業代を計算する際の基礎となる賃金は、基本給だけではなく、下記を除く全ての手当ても含まれます。
(除外されるもの)
・家族手当 ※ただし、構成に関係なく定額で払われるものは対象とされる
・通勤手当 ※ただし、距離に関係なく定額で払われる部分は対象とされる
・別居手当
・子女養育手当 
・住宅手当 ※ただし、住宅費用等に関係なく払われるものは対象とされる
・臨時の賃金、1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金
割増賃金の時間単価
割増賃金を計算する際、時間単価を求める必要がありますが、その方法は下記のとおりです。
・時間で決められている賃金   その額
・日で決められてる賃金     日額 ÷ 1日の所定労働時間
・週で決められてる賃金     週額 ÷ 1週の所定労働時間
・月で決められてる賃金     月額 ÷ 1年間の月平均所定労働時間
・年俸で決められてる賃金    年俸額 ÷ 12月 ÷ 月平均の所定労働時間
割増率
割増率は労働基準法により下記のとおり決められています。
・法定時間外労働・・・25%以上  (よって 時間単価×125%以上)
※法定労働時間とは1日8時間、1週40時間を越える労働
※月60時間を越える部分は50%以上。ただし中小企業は当面の間は猶予される
・法定休日労働・・・35%以上  (よって 時間単価×135%以上)
※法定休日とは、週1日以上確保すべき休日
・深夜外労働・・・25%以上  (よって 時間単価× 25%以上)
※深夜時間外は150%以上、 深夜休日は160%以上  

なお、法定内時間外および法定内休日は100%でよいですが、週40時間を越える場合には法定時間外労働125%となります
基本給や手当に含まれた残業代は
・基本給に残業代を含んでいる
・手当に残業代を含んでいる
・歩合給だから残業代は支払わない
・年俸だから残業代は支払わない
この様な話をよく聞きますが、本当に残業代を払わなくとも大丈夫でしょうか。
1*基本給に残業代を含んでいる:
基本給に残業代を含むことはできます。しかし、「基本給のうち、○時間分の○円が残業代である」ということが区分され、かつ明示されていることが必要です。さらに「その額を超える場合にはその差額を支払うこと」が明示されていることも必要です。つまり、漠然とした口約束ではダメということです。
2*手当に残業代を含んでいる:
手当に残業代を含むこともできます。
「残業手当」や「定額時間外手当」などという名称で、残業代であることとその内容が明示されている手当であれば、割増賃金として認められるでしょう。
この場合でも、その額を超える場合には差額を支払うこと」が明示されていることは必要です。
問題は「職務手当」や「役職手当」などの名称で支給されている手当です。この場合、基本給と同じく「手当のうちの、○時間分の○円が残業代である」ということが区分され、かつ明示されていることが必要です。また、「その額を超える場合にはその差額を支払うこと」が明示されていることも必要です。
これらを満たさない場合には残業代であると認められないだけでなく、残業代の計算の基礎にも含まれてしまうので注意が必要です。
3*歩合給である、年俸制である:
歩合給だから、年俸だからといって残業代を払わなくてもいいという法律はありませんので、残業をした場合には支払い義務が発生します。
なお、歩合給や年俸制であっても明確に区分され、明示された形で残業代を含ませることは可能です。

賃金制度を見直す際の注意
上記のように、基本給や手当に残業代を含ませることは可能です。
しかし、この様に制度を変更させる場合に気をつけなければならないのが労働条件の「不利益変更にならないか」という点です。雇用契約も互いの合意により成立した契約ですので、会社の一方的な不利益変更はできません。特に就業規則を変更する場合にはさまざまなハードルがありますので慎重に行う必要があります。

相互の合意による不支給
雇用契約を結ぶ際に「私は残業代なしで頑張りますのでぜひ採用してください」、「その心意気でぜひ当社で頑張ってください」という経緯があった場合、この約束は有効でしょうか。
答えは「無効」です。
労働基準法は、当事者の意思には関係なく適用される「強行法規」なのです。労働基準法を下回る労働条件は、互いの合意があったとしても無効とされ、労働基準法による条件となります。


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